無駄口厳禁!



※年齢操作未来捏造です。
下ネタです。
苦手な方はご注意下さい。

















































初めに、私には男性の恋人がいます。

私も男な訳ですが…。

言い訳をするのであれば此処は全寮制の男子校に近い訳で、くノ一教室もありますが、中々接点もありませんから…。
その、成り行きと言うかほだされたと言うか何と言うか。

相手の…次屋先輩の顔が好みだった、と言うのも…大きかったと思います。
まぁ、常々自身の選択に疑問は抱く訳ですが…。
例えば…、、、



「乱太郎、今夜…作と左門がお使いで居ないから、部屋…来ねぇ?」
なんて少し照れた感じに呼び出されて、そりゃあ付き合ってもう数カ月経つ訳で、恋人の部屋に泊まりに行ってそのまま何もないとは思いませんよ、思いませんけどね?実際そういう事も何度かしてますから、わかりますよ?わかります。でも?
「ほら、乱太郎も脱げよ」
部屋に来て早々に服を脱ぎ出してヤる気満々って言うかそれしかヤることないみないなこの雰囲気。
「………はは」
どうかと思いますよね?実際。
女の子じゃないですから、ムードが欲しいとかそう言う事が言いたい訳じゃないです。
ただね?ただ、一言言わせて貰えれば。
「…それしか頭に無いんですか?」
ぶっちゃけアレですか?突っ込めればなんでもいいんですか?こんな事グダグダ考えるのも馬鹿らしいですが、男と付き合ってる時点で笑えますが、こんな男と付き合っているという事実がまた相当馬鹿らしい。
「え?やらねぇの?」
はぁぁぁあああ…。
深い溜息。それしか出ない。
何だこの男、一度痛い目を見ないとわからないんだろうか、最上級生なんて本当肩書だけで頭の中は気持ち良い事だけしかない駄目男でしか無いようだ。
物凄く不本意ではあるが、相手が年上だと言う事もあり、体格差も考慮して、あくまで相手をたてる意味で私が女役をやっているわけだけど、これは一度本当に分かって頂かなければならないのか。
女役がどれほど体に負担を負うのか、どれほど広い心が無ければ出来ないのか。
薬でも盛って縛り上げて逆に犯してやればいいんだろうか。
…と考えたのは一瞬で、付き合っている事自体が馬鹿馬鹿しくなった。

「今夜は具合が悪いので帰ります」
ニッコリと笑って言えば、目の前の男はえっ!と声を上げて私の寝間着の裾を掴む。
「そんな…大丈夫、か?」
労るような視線と仕種に少しだけ気持ちが揺らぐ(認めたく無いがこの先輩を好いてしまった気持ちは本当なのだ)が、次の一言に一気に目覚めた。
「じゃあ口で良いから…して?」
百年の恋も一気覚める瞬間ってこれだ。
私もすっぱり目覚めた。
じゃあってなんだ、じゃあって。
さっきの労りは何処へ消えた?結局それしかないのかこの男!
「…死んでください、おやすみなさい」
目の前でスパンと襖を閉めてガスガスと忍者らしからぬ足音で私は四年長屋へと帰る事にした。

ムカムカムカムカ。

腹の虫は当然治まらない、沸々と沸き上がるここ数カ月の奴との恋人生活。

『なぁなぁ、縛っていい?』
なんとこれ、二度目の時に言われた。丁重にお断りした。
『舐めていいか?じゃあ上に乗って?』
当然舐める部位は下半身のアソコやアソコ、…考えられない!
しかも早速騎上位だって!?
これも丁重にお断りした。
『おっぱい気持ちいい?』
おっぱいなんてありません!おっぱい揉みたいならくノ一教室に頼め!(お金取られるか逆に締め上げられると思うけど!)
『潮吹かないなぁ』
勘違いも程々にしろ、女体でも有り得ないのに(そもそもあれは愛撫のタイミング、テクニックによるもので女体に自然と起こる現象ではないらしい)用途の違うそこで有り得るはずも無い。

自分でも分かっている、下手に医学や女体の知識(頼んでもいないのにくノ一の三人組に捕まって彼氏の愚痴と共に女性の真実とやらを叩き込まれた)なんてあるせいで悶々としているだけなら楽しい青春を逃していることも、性交に夢の持てないこの冷めた感覚が同年代の中では異常なこともよくわかっている。

あぁ…!もう本当嫌だ!思い出すとまだまだある!

『今日は女装して?』
女が良いんなら女と付き合って下さい!
『乱太郎は此処が好きなんだよな?』
ニヤニヤとだらし無い顔で勘違い。
声を出すのは八割方演技です(女の子達もたしかそう言っていたなぁ)。
しかもたいして上手くも無いのにテクニシャンぶるのがまた腹が立つ。
ガツガツとたいして良くも無いところを攻められて、一応声は出してやるがそういう場合たいてい痛い。
前が萎えそうになるのを必死にごまかしごまかし付き合うこっちの身にもなって貰いたい。
いい加減にして欲しい!先輩は春画の見すぎです!妄想と現実をごっちゃにするのは止めて下さい!


「それで毎回微妙に情事の後に私の機嫌が悪いの、気付いてないんだろうなぁ…」
はぁ…と小さく溜息を付いた。
一度「いい加減にして下さい!」って怒って「なんで私が怒ってるかわかりますか!?」って聞いた時…あの人首傾げてたもんなぁ。
本当、なんであんな人が好き何だろう。

見上げた夜空に満月が綺麗だった。
月の光りの中にぼんやりと次屋先輩の顔が浮かぶ。
(顔は…好みなんだけどなぁ)
我ながら、酷いと思う。
しかし恋人と言う立場のあの人の魅力はそこしかないのだ、正直な話。
性格は結構いい加減だし、気が利く方じゃない、おまけに無自覚方向音痴。
私を見付けるとぴったりとくっついて離れない。
スキンシップと言うには異常な程のくっつきっぷりだ。
「授業に行って下さい」と言っても毎回「やだ、乱太郎といる」と言って聞かない。
何処の子供だ駄目人間だと言って引きはがすけど、そんな駄目な所が可愛いなんて…。

「私も相当だ…」

がっくりとうなだれるその肩に、唐突に手が置かれて飛び上がる。
「うわぁっ!」
「っと!…ごめん」
そんなに驚くなよ、と苦笑して…そこには次屋先輩が立っていた。

「なんの用ですか?」
わざと刺々しく言い放てば、先輩は少しだけ罰が悪そうに肩を竦める。
「怒んなよ」
(…なんで怒っているのかわかっているんだろうか)
多分前と同じ結果になりそうなのであえて聞かない。
私もそこまで馬鹿じゃない。

「なー…乱太郎、しなくて良いからさ、一緒に寝てよ」
服の裾を掴んで小首を傾げるようにする次屋先輩は、身長も私より大きくて、傍目には可愛いらしい要素なんて一つも無いのに、なんでか私の胸は高鳴ってしまう。
前にきり丸に話したら『駄目男症候群』なんて言われたのを思い出す(なんて酷い言われ様だ)。

「…はぁ、反省してますか?」
「うん、してる」
…絶対してない。
っていうかわかってない。
でもこれ以上イライラしても考えてもきりが無いのも分かっていて、私はまた小さく溜息を付く(溜息を付くと幸せが逃げるなんて誰がいったんだか)。

「仕方ないですね」
私が肩を竦めて笑うと、先輩も嬉しそうに笑って私の手を掴む。
誰もが寝静まった渡り廊下を、こっそりと手を繋いで歩く。
心臓がドキドキして、不思議と怒りは治まってしまう。

「そう言えば先輩、良く真っすぐ私を追って来れましたね?」
「…?」
無自覚な先輩は首を傾げて呟いた。

「そういえば、乱太郎は迷子にならないな」

先輩は無自覚だから自分が迷子になるのではなく、自分以外の皆が迷子になると思い込んでいる。
つまりはそれは。
(私だけが特別、って事ですよね)

途端に赤くなる頬や耳を隠す様に先輩から顔を逸らす。

(…本当、無自覚だから、困る)

握られた手を少しだけ強く握り返す。



「やっぱり駄目だ、乱太郎に触ってるとムラムラする!な、やっぱりヤろう?」
「…………」



黙れ!
と叫んで先輩を殴り付けたのはこの三秒後の事だった。


++++++++
言い訳

酷い…orz
話も中身も最低ですみません(土下座

でPの脱げば〜を聞いて悶絶したらこうなりました←←←

此処まで読んで下ってありがとうございました!