そういう体質。
※年齢操作現パロ+人外パロです。
苦手な方はご注意下さい。
昔から、へんなものに好かれる体質だった。
「らーんたろぉ、お腹空いたぁ」
「三郎、乱太郎にくっつき過ぎ…でも、僕もお腹空いた、なぁ」
まだ布団の中の乱太郎に、背後から絡み付きその耳に息を吹き掛けながらじゃれる三郎と、布団の端に両肘を付き、乱太郎の顔を覗き込む雷蔵。
「ん…んー…適当に、食べていいですよ?」
冷蔵庫の中のやつ。
眠そうにごそごそと身体をよじりながら乱太郎は、上がり切らない腕で冷蔵庫を指差す。
「食べ物なら乱太郎が作ったやつがいいよなぁ」
「うん、まぁ…でも乱太郎起こすのはなぁ…悪いしなぁ」
『眠いんです』オーラ全開で、掛け布団を多少引き上げまた意識を夢の中へ戻そうとする乱太郎を挟んで、三郎が勝手な事を言い、雷蔵は三郎の意見には同意だがそもそも乱太郎を起こすかどうかで悩んでいた。
「でも今食べたいのはそっちじゃないんだよなぁ」
ニヤリと笑って三郎は赤い舌を覗かせる。
「うーん、…僕もなんだけどさ、前食べたの何時だっけ?」
「お互い抜け駆けしてなけりゃ三日前くらいだと思う」
「三日も前かぁ」
「な?腹ぺこになっても仕方ないよな」
二人は顔を見合わせ、乱太郎の布団に潜り込む。
「らーんたろ、」
三郎が乱太郎の首筋に口付け、そっと上着の裾を捲くり上げながらその肌に手を滑らせる。
「らんたろぅ」
雷蔵もまた乱太郎の肌に手を這わせ、胸元のボタンを解いて口付ける。
三郎が乱太郎の腹部を撫でながらその手を足の付け根へと伸ばす。
「ん…ゃ、」
「や、じゃない…だろう?」
無意識に漏れた乱太郎の言葉に、三郎は口の端を上げて焦らすように指で円を描くように動かす。
「乱太郎、こっちも…」
雷蔵が乱太郎の胸の突起に指を掠めると、乱太郎の肩が揺れる。
「ぅ…んん、二人…とも何して」
漸く覚醒した乱太郎が、二人に身体中をまさぐられている状態に真っ青になる。
「な…何をしているんですか朝からぁ!」
「聞いたか雷蔵、夜なら良いらしいぞ?」
「三郎、あんまり揚げ足取ると…」
雷蔵の忠告を受け三郎が顔を上げると、にっこりと満面の笑みを浮かべる乱太郎がいた。
「出ていって下さるんですか?それとも封印されたいですか?」
「ごっごめんなさい…」
二人は淫魔(サキュバス)だった。
通常サキュバスは女性の夢に現れ淫夢を見せてその精気を食事とするのだが、この双子のサキュバスは夢の中で乱太郎に一目惚れ、揚句に人間界にまで押しかけて来た変わり者だった。
乱太郎は元々普通の人には見えないものが見えたり、聞こえないものが聞こえたり…幼い頃はそれを恐怖したり悩んだりもしたが、成人するころにはもうすっかりそういうもの達との付き合いも慣れてしまっていた。
その為この二人の淫魔に押しかけられて迫られた時も、状況に動揺しつつも、その存在には何の疑問も抱かなかった。
「ん…んんっ…ん…ぁっはぁ、はぁ」
絡めていた舌を解かれ、乱太郎は大きく息をはいた。
雷蔵が酷く艶っぽい目をして乱太郎を見つめる。
「そんな顔しないで下さい、食事は口付けだけって約束じゃないですか」
「…うん」
食事事態は精気を少し貰えば良いので、極端な話手の平を握るだけでも十分なのだが、乱太郎には嘘をついて『粘膜同士の接触』でなければ食事は出来ないことになっている。
二人とも当然あわよくば最後まで…と思っていたが、乱太郎のガードは堅く今だ口付け以上はさせて貰えない。
「それにこっちの食事なら別に私じゃなくても…」
「なっ!乱太郎は私と雷蔵が乱太郎以外の誰かとちゅーしたりやらしいことしてもいいのか!?」
頃合いを見ていたのか、雷蔵より先に食事を済ませていた三郎が乱太郎に絡み付く。
「そんな…私に止める権力なんて」
ないですから、と苦笑する乱太郎に、三郎は酷く悲しそうな顔をして乱太郎を抱きしめる。
(えー…)
雷蔵に助けを求める視線を送るが、雷蔵も悲しそうな顔をしていた。
「…うーん、分かりました。嫌です。私以外とキスしたりしないで下さい」
若干棒読みだが、乱太郎の台詞を聞いた途端二人はパァッと表情を明るくする。
(今更だけど変なのに好かれちゃったなぁ)
終
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言い訳です。
現パロ+人外パロです。
すみません…
私が楽しいだけです。
気が付くと乱太郎のアパートの周りは吸血鬼やら人狼やらが沢山住んでいます。
乱太郎…「え、人間私だけ?」みたいな状態に。
乱太郎の精気は美味しい上に香りが良いので色んな人がバンバン寄ってきます!
はい…すみませんでした。
此処まで読んで下さってありがとうございました!