酒盛りしよう
※年齢操作未来捏造です。
苦手な方はご注意下さい。
団蔵と虎若が「酒盛りしよう!」と言い出した。
明日は中間テストがある。
まぁつまり、は組は今日も元気だった。
「あー…これうまい」
酒に弱い金吾が珍しく旨い旨いと酒を呑んでいる。
「あ、それ少しちょうだい」
少しと言って乱太郎は金吾のおちょこに横から口を付けた。
「わっ!ちょっ!乱っ!」
突然の事に動揺し過ぎて、金吾はひくっと固まっている。
「乱ちゃんこれも旨いよー」
自身のおちょこを振りながら団蔵が乱太郎を手招くと、乱太郎は「呑む呑むー」と今度は団蔵の元へと駆け寄った。
「金吾ー、顔がにやけてるよ?」
乱太郎が去ったあと、一人悶々としていた金吾の隣に兵太夫はニヤニヤと笑いながら腰を下ろす。
「うわ!兵太夫!」
「うわとか言うなよなー」
「あ、ごめん。でもいきなりで驚いたんだよ」
にやけていたのを見てられていたので少々気まずい。
「乱太郎との間接キス…どうでした?」
「ブフッ!」
「あはは!きったなぁーい!」
兵太夫も大分寄っているようで、ケタケタと吹き出した金吾を指を指して笑い転げる。
「はぁっ!はぁ…くくっひっくく」
(このやろう…)
笑いの止まらない兵太夫にチロリと視線をやりながら構っても仕方が無いと自身の酒をグイッと煽る。
「あーぁ、何したのさ兵太夫笑い上戸なんだよぅ?」
今度は喜三太がやってきて金吾の隣に腰を降ろす。
「さっき乱太郎にいきなり酒飲まれて驚いたのを馬鹿にされてたの」
もう知るか。と事実をのべてふて腐れながらまた酒を継ぎ足して煽る。
「あー…金吾調子に乗ると明日が悲惨だよぅ?…うーんでも確かに乱太郎の酒好きと強さには驚くよねぇ」
別にそういう意味の話では…思っても口にはしない。基本喜三太も自由人だからあれこれ言っても仕方が無いのはよくわかっている。
「あーんなに可愛いのには組一お酒好きで酔うのは早いのに絶対に潰れない笊だし、どんなに飲んでも次の日はすっきりした顔してるし」
(確かに…)
乱太郎はいつも問題に巻き込まれて、騒動の中心にはきり丸、しんべえと一緒に必ずいるけど、乱太郎自身は基本的に穏やかでいつもにこにこしているイメージだ。
しかし宴の…特に酒が入ってる時の乱太郎はやたらと人懐っこくて、可愛くて(まぁいつも可愛いけどさ)とにかく呑む。
今だって「私の久保田ー」と久保田の万寿(※お酒)の酒瓶を抱きしめて団蔵に指を指されながら笑われている。
しかもそれなりに醜態を曝しているのだが、本人もしっかりと分かっていてやっているようで翌日「皆記憶を消させてぇええ」と伊助の様に叫ぶわけでもない。
素なのか悪ノリなのか判断が難しい。
「乱太郎ーやらしぃーはだけてるー」
そんなことをふと考えていたら、乱太郎の乱れた上着に手を伸ばす団蔵に、きり丸がげんこつを落としていた。
「いった!」
「お客さぁーん、お触りは別料金になりまぁーす」
…あいつも大分酔ってるみたいだ。
「「金吾ぉ、見るだけならタダらしいから見てきたらぁ?」」
そんな三人のやり取りを見つめていた俺をどう思ったのか、喜三太と兵太夫がニヤニヤと声を合わせる。
「っ!するかっ!」
あぁーもう、本当酔っ払いって疲れる。
終
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言い訳
酒豪な乱ちゃんの話しを書きたかったはずが…
乱ちゃんモブじゃん!←
すみません…
ちなみに喜三太も兵太夫も乱ちゃんの事が好きですが堅物な金吾をからかうのが楽しいだけだったりします←
此処まで読んで下さってありがとうございました!