恋愛未満



※注意!
挿入はありませんが軽い性描写があります。
ぬるいですが…。
なんかノリでやっちゃってる感じなのでどちらかと言えば綱+円です。
苦手な方はご注意下さい。


















































「つ、なみっ!これ…っ」
出しっぱなしにしていたエロ本を円堂が見つけた時の反応は笑えるくらいに初々しいものだった。

「あ?あぁ、悪ぃ!仕舞い忘れてた」
円堂の視線はいつの間にか本から不自然に逸らされて、両手が両脇でギュッと握り締められている。
「つかお前…こういうの見ねぇの?」
代表下宿。
それは自身が代表で居続けるのなら、チームが戦いを勝ち続けるのなら…必然的に長旅になる。
だから当然これだって旅の必需品だと思ってる、なんと言っても俺達は思春期真っ只中なのだから。
だが思えば目の前のこいつ。
一つ年下のキャプテンには、こういった物で自身の欲求を発散させたりといったイメージはなかった。
絵に描いたように健全に、それらを全てサッカーによって発散させてきたのだろうと思う。
妙に納得しながら円堂を見れば、どうやらそんな予想は当たったようで、不自然に逸らされたままの顔はいつの間にか耳まで真っ赤で、俺の向けた質問にゆっくりと首を縦に振った。
(やっぱりか)
そんな反応にほんの少しの悪戯心が湧いてしまったのは、仕方がないことだと思う。

「なーんだよ円堂、お前サッカーも良いけどよ、たまには息抜きも必要だぞ!」
今だ真っ赤になって固まり続ける円堂の肩をガシッと掴み、膝カックンよろしく無理矢理床に座らせた。
円堂はおとなしく床に座ると、手は握ったまま膝の上に置き、ピンと背筋を伸ばして相変わらず視線は明後日を向いている。
そんな円堂に俺は思う。
(興味がねぇわけ、ねぇよ…なぁ)
ニヤリと自分が悪い顔で笑っているのが分かる。
俺としては、おそらく今まで自分でこういう本を買う機会すらなかったであろう後輩に、男のロマンと言うものを教えてやろうと思ったのだ。

「円堂は巨乳派か?それともデカすぎると偽物っぽいと思うか?」
ニヤニヤと笑いながら円堂の前にたわわな胸を惜し気無く披露している女のページを開く。
円堂は無言で首を振る。
「わからない」と言いたいのだろう。
そんなふうに最初こそ視線をそらしていた円堂だが、ゆっくりと視線を落とすと驚いたように目を見開いて顔と耳を更に赤くさせていた。
胸こそ出てるが、下半身までは写っていない…そんなまだまだ序の口のページにこの反応では…と俺は内心楽しくて仕方がない。
(初めてエロ本を見た時、俺はどんなだったっけ?)
神聖なサーフィンをナンパの道具にしたりはしないが、俺はそれなりに女友達も多いから実際の経験ももうだいぶ前に済ませている。
それでなくともほぼ裸に近い水着姿は地元で見慣れている為、円堂のこの反応は地元の後輩達の中でも決して見れない類のものだった。

食い入るように女の裸を見つめる円堂を、俺は見つめる。
唾を飲み込んだのか、ゆっくりと上下するまだ小さな喉仏。
程よく日焼けした肌は顔と同じく血液が集まっているのか、ほんのり赤い。
つ、と伝う汗が酷く…色っぽく見えた。

(色っぽ…く?)
気が付けばエロ本を見つめる円堂を見て、心拍数が異常に上昇しているのは自分の方だった。
ごくりと、唾液を飲み込む自分が妙に生々しく、しかし一度気づいてしまえば冷静になろうとしても、なかなかうまくいかない。
(なんだ、これ)
ほんの少し、からかってやろうとしただけなのに。
目を離せないまま、円堂を見つめ続ければ、円堂が小さく身じろいだ。
その視線は相変わらずエロ本に釘付けで、小さく開いた口からは先程より少しだけ荒くなった呼吸が漏れている。

(ッチ、らしくねぇ)

もやもやと訳のわからない感情に一瞬動揺したが、戸惑うなんてそもそも自分らしくない。
そもそも、何を戸惑う必要があるんだと妙な割り切り…決断と共に綱海は円堂の後ろに回った。
そのまま円堂の右手を掴むと、円堂自身の股間にその手を押し付けてやる。
「つっ綱海っ!」
慌てて顔を上げた円堂に、ニッと笑みを返して囁く。
「どうせ今ここには俺とお前しかいないんだぜ?恥ずかしいとか…ちいせぇこと気にすんなよ」
「そんなっ」
不安気に上がる円堂の声を無視して、円堂のそれを円堂の手を押し付けて刺激してやる。
「綱海っ!やめっ!…っ」
半勃ちだったのか、与えられた刺激に円堂はビクンと大袈裟に身体を震わせる。
「…いいんだろ?な?」
俺に任せろって。
耳元で囁いてやれば、もともと免疫なんてないだろう円堂は、案の定…一瞬不安気な視線を寄越したが、くたりと俺に寄り掛かる。
「いいこだ」
「…っ」
耳元で話されることすら感じるのか、円堂がまた小さく身じろぎする。
気にせず円堂のズボンと下着を脱がせ、まだ少し幼さの残る円堂のそれを直接握った。
「…ぅ、あ」
「痛ぇか?」
円堂は無言で首を振り、小さく奮えながら唇を噛み締めていた。
「声、出したかったら出せよ」
「…っや、だよ…っあ!んん………女、子じゃない…のに、恥ずか、し」
「だぁーから、俺とお前しかいねぇんだし、俺は気にしねぇんだから、よっ」
恥ずかしいのはわかるが気にする必要なんてない。
それは俺の本心で、わざと声を上げさせるように円堂のそれを激しく扱く。
俺はいつの間にか円堂を追い詰めるのが楽しくなってきていて、自身の中に芽生えたそんな感覚に少しだけ戸惑う。
クチュリ、水音を響かせ始めた円堂のそれの亀頭を重点的にグリグリとしてやれば、円堂は頭を振って快感をやり過ごそうとする。
俺はもう片方の手で円堂の唇をなぞり、きつく噛み締められた口の中に少しだけ強引に三本の指を捩込んだ。
「ぐぅっ!っあう…く、かひ」
多分俺の名前を呼んでいるんだろうが、言葉にならないその抗議に動く舌を指先でクチュクチュと刺激する。
噛まれるかもしれないと、思わない訳ではなかったがとりあえず円堂の口から乱れた声を聞きたいと言う己の欲望を優先した。
円堂は仲間の手、だからだろうか…困惑と拒絶を見せながらも噛み付くなんてことはなく、ふっふっふっと指の合間から切ない吐息を漏らすだけだった。

まだ対した時間は経っていなかったが、円堂はそろそろ仕掛ければ射精しそうな所まで追い詰められていて、俺はずくりずくりと自身の下半身に集まる熱を意識した。
「ふっ…はっ、ぁ、あ、う」
「円堂、ちょっ…と」
悪りぃ…と呟いて、俺も自身の高ぶりを下着から出すと、円堂の向きを変えさせ向き合うように直す。
「ひ、わ…ちゅな、み…なにを」
途中円堂の口からクチュリと指を抜き、困惑に見開いた円堂の目を見て、ニッと笑った。
「一緒に、気持ち良くなろうぜ」
最初こそ俺の手を止めるため、しかし今は添えられるだけになっていた円堂の手に、俺のそれを握らせ出来るだけ身体を密着させて円堂のそれを扱く。
「う、あっ…ぁ、あっ」
「…っ、く…」
困惑はまだしてるみたいだが、円堂の手が自然に動きだした事に息をつめた。
(相手のやつを握って扱くって…意外と興奮すんだよな)
今知ったばかりのその感覚は、どうやら円堂も同じようだった。
だからもう、あとは無心にお互いを高めるだけ。

「あっ、くっ…っああ、あっ」
「っ、くっ……はっ、ぁ」
グチュグチュと卑猥な音は部屋中に響き、他に聞こえるのはお互いの熱い吐息と小さな喘ぎ声。
濃厚な性の匂いに満たされた、空間。
もはやきっかけのエロ本の存在なんて追いやられて、今は目の前のお互いの存在が、音が、十分すぎる刺激材料だった。

「あっあっ…あっく、ひ、あああっ!」
「うっ、出るっ」

勢いよくお互いの上着を汚す様に放たれた二人分の精は、一度吐き出されてからもしばらくびゅくびゅくと残滓を溢れさせた。



「えん、どう」
はぁ、はぁ…と息を整えるながら、俺は円堂を引き寄せた。
二人の間で擦れた精液がクチュリと鳴る。
「つ、な…」
とろんとした円堂の瞳に耐え切れなくなって、貪るように唇を合わせた。
「ふっう、ぐ…んん」
「…ん、」



はぁ、と解放した円堂に、俺はまた笑った。
「良かった、ろ?」

円堂はカクンと首を縦に振って俺にもたれた。






++++++
言い訳

ごめんなさい…orz
一応綱海は自覚してないだけで円堂さんが好きな裏設定です(書けよ←本当駄文ですみません…

エロ本にムラムラしてそんな円堂さんにムラムラするにーにが書きたかった…んです。
表現できてない上不完全燃焼ですみません…orz

此処まで読んで下さってありがとうございました!!!